
筆者・あるかいは、完全に呆けていた。9月の東京ゲームショウで周りがクソ忙しい中、北海道旅行を強行しお馬さんたちと楽しい日々をすごした余韻にひたりつくしていた。
あるかい「あ~北海道旅行楽しかったなぁ。また行きたいなぁ~。」
編集「あるかいさん、北海道の記事良かったですね。次何にしましょう?」
あるかい「10月だしハロウィンとかです?」
編集「そうですね、何かお菓子とかを絡めてそれっぽい感じで。」
あるかい「そういえば自分、いまパンケーキでジャイアン作りたいんですよ。」
編集「よくわからないですけど、それで行きましょう。」
ってことで「パンケーキのジャイアン」を作ることになりました。と、言うのも筆者が常日頃から元気をもらっている、にじさんじライバーで朝の化身・七瀬すず菜さんがクオリティの高い「タマネギのジャイアン」を作っていたことから話は始まる。
にじさんじのユニットであるCellmates(セルメイツ)がクソ音質で「自分の欲しいもの」を伝言ゲームして、最終的に伝わったものが貰えるという企画をしていた時のこと。

本当は「かわいいワッペン」が欲しかった月ノ美兎さんでしたが、紆余曲折あり「タマネギのジャイアン」と葛葉さんに伝わってしまう。
存在しない物体を用意するために、葛葉さんが料理が得意な「Speciale(すぺしゃーれ)」所属ライバー・七瀬すず菜さんに頼り生まれたのがこの「タマネギのジャイアン」である。
これに筆者はいたく感動した。本当は「かわいいワッペン」が欲しかったはずの月ノ美兎さんも思わず笑顔になってしまう魅力が「タマネギのジャイアン」にはあったのである。
食べ物でジャイアンを作ることができるようになれば、大抵の困ったできごとは吹き飛ばせる気すらしてくる。そう思った筆者は、今後どんな困難にも打ち勝てる「パンケーキのジャイアン」を作ることを志すことに決めたのである。
◆LESSON 1「ジャイアンを手に馴染ませる」
と、いうことで38歳既婚男性がパンケーキでジャイアンをつくることになったのだが、いかんせん絵心がない。パンケーキどころか普通に描くのすら怪しいのでひたすらに描いてみる。

むずかしい。あまりにも難しい。いったい何がダメなのかはわからないが、絶妙にジャイアンではない何かが量産されていく。
「頭部の小ささとしもぶくれな顔の形、そして愛嬌のある表情と口元」が大事だと頭ではわかってもまったくそうはならない。

ジャイアンのようでジャイアンでない、ジャイアンと言われればジャイアンかもしれない。でもそんなにジャイアンでもない、ぐらいのジャイアンが量産されていく。
落ち着いて描くことのできる絵ですらこのありさま。ましてや刻一刻と生地が焼けていく鉄板の上で1発描きできる気は到底しない。
いったいどうしたものか……。
◆LESSON 2「ジャイアンの型をつくる」
とてもじゃないが、このまま絵の練習をしていては年を越してしまいそうなのとペンより不安定なパンケーキ生地で出来る気がしなかったので作戦を変更。
アルミホイルで型を作り、そこに生地を落とすことでパンケーキのジャイアンを顕現させる方向に舵を切る。
プリントアウトして「タマネギのジャイアンA4サイズ」をアルミホイルの上に置き、カッターでガイドラインを作っていく。

つもりだったのだが、これが上手くいかない。カッターがしっかりとアルミホイルまで切れず破れてしまう。
ということでさらに作戦変更。

生地を落とすべきところをボールペンで強く擦っていき、アルミホイルに線だけを転写することにした。

それとなく行けそうな気がしてきたのでいよいよ材料の買い出しに行き仕上げに入る。
◆LESSON 3「ジャイアンを創り上げろ」

ということで買ってきたのがこちら。ジャイアン、つまり剛田武氏を作るのでふだんは無脂肪乳を飲んでいる筆者だが線に軟弱さが生まれるかもしれないという理由から「しっかり濃厚4.4」をセレクト。
ホットケーキミックスもなんか無骨そうな「北海道」の何かよくわからないヤツ、卵もできるだけ男らしいパッケージを選んだ。生地に色をつけるチョコレートソースもどことなくたくましい感じがする「ハーシー」にした。

生地を作り……

ジップロックには生地を少量とチョコレートソースで色付けをした。先を少しだけ切ればこれでパンケーキペンになるはず。

あとは、鉄板を熱し上にジャイアン型アルミホイルを設置してバターを塗る。

そしていよいよ生地を落とす!

いける……!

しかし、道中やはり難所がいくつかあった。主に目のまわりが極端に難しい。絞り袋から生地を落として切り上げるときに数滴垂れてしまい狙った線にならない。
だがもう後戻りはできない。白い生地を上から乗せて焼きあげてみる。

頼む上手くいってくれ……!

うわ~。30点ぐらいの出来ぃ~。
◆LESSON 4「反省会」

厳しい。思っていたよりだいぶ厳しい。たいしてテスト勉強もしていなかったのに謎の自信から「意外とできちゃったりして!」と淡い期待をしながら受け取った数Ⅱの結果ぐらい厳しい。
まずは失敗点を洗い出す。
まずガイドラインからしてなんか書き間違えてる気がする。
ガイドラインの線が細くてバターでよく見えてない。
焼きながらのため焦って雑になる。
絞り袋のカットが大きく線が太い。
ざっと思い当たるだけでこの内容である。中でも4番はやってみてわかった知見である。
ジャイアンの男らしさばかりに目がいき、絞り袋の先っちょが結構太かったため細やかなラインが描けず失敗に至った。
ここで編集から「できればハロウィンっぽいのも作ってほしい」と言われていたが、パンケーキのジャイアンは1回で3枚分の生地を消費することがわかり、リベンジするとそんな遊びをしている余裕はまったくないことが分かった。すまない、でも俺はジャイアンに本気なんだ。
◆最終章「パンケーキのジャイアン リベンジ」

もうあとがない、失敗は許されない。
ジャイアンのアルミ型を作成するために今度は「タマネギのジャイアン」をイラストに起こし、それをなぞることでアウトラインを簡潔にした。

1号機よりもだいぶ見やすい。そしてバターも塗ったあと、余分なものはキッチンペーパーで拭きとり視界をクリアに。

顔つきが違う。そしていよいよ線画に入る。


線が細い……!いける……!

すでにジャイアンの雰囲気が出ている!

生地を落とし……。

あとは見守るだけ。頼む……いってくれっ……!


やったか……!?

できたッ……!線も綺麗だし、ジャイアンというか「タマネギのジャイアン」の雰囲気がばっちり残った「パンケーキのジャイアン」になっているのではないだろうか。
苦節3時間。なんとか「パンケーキのジャイアン」を作ることができました。これで今後の人生でなにか困ってもとりあえず「パンケーキのジャイアン」を作って渡すことで有耶無耶にできること間違いナシです。嬉しすぎる。

ちなみに意外と生地が残ったのでちゃんとハロウィンっぽいのも作りました。ジャイアンが作れるようになれば大抵のことはできます。みんなもぜひ「パンケーキのジャイアン」作ってみてね。




