『真・女神転生』なのにRPGじゃない!? 派生作で展開したアクション4選─19年ぶりの『ライドウ』復活に、入手不可の作品も

『真・女神転生』から派生した作品の中には、RPGではなくアクション要素をメインい取り入れた作品もありました。RPG以外で楽しむ系譜作をご覧ください。

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『真・女神転生』なのにRPGじゃない!? 派生作で展開したアクション4選─19年ぶりの『ライドウ』復活に、入手不可の作品も
『真・女神転生』なのにRPGじゃない!? 派生作で展開したアクション4選─19年ぶりの『ライドウ』復活に、入手不可の作品も 全 7 枚 拡大写真

勧善懲悪の王道RPGも多かったスーパーファミコン時代に登場した『真・女神転生』は、神と悪魔、そして様々な考えや思想を持つ人間たちの物語を交錯させ、“善と悪”では語り切れない物語が多くのユーザーから高評価を博しました。

ファミコン時代にリリースされた『デジタル・デビル物語 女神転生』と『デジタル・デビル物語 女神転生II』の流れを汲みつつ、シリーズの新たな起点となった『真・女神転生』は、その後もナンバリング展開を続け、最新作の『真・女神転生V』ならびに『真・女神転生V Vengeance』まで歩みが繋がっています。

また、『真・女神転生』から派生した関連作も数多く、影響力の大きさも並みならぬものがあります。その多くは、メインシリーズと同ジャンルのRPGですが、シミュレーションRPGなども登場したほか、ターン制RPGとは全く異なるアクションゲーム作品もリリースされてました。

『真・女神転生』はやはりRPGの印象が強いため、関連作と言えどもアクション性のあるゲームを想像できない人もいるはず。そんな、意外な系譜作をまとめて紹介します。

■悪魔と共に戦う「アクションRPG」!

『真・女神転生』関連作でアクションといえば、『デビルサマナー 葛葉ライドウ対超力兵団』(2006年)と『デビルサマナー 葛葉ライドウ対アバドン王』(2008年)からなるシリーズ作品が外せません。

流れとしては、まず『真・女神転生』の名を冠した『真・女神転生デビルサマナー』が1995年に発売されました。主人公が、探偵である「葛葉キョウジ」の身体に入っていることもあり、社会に根差す悪意や悪魔と向き合う展開が多く、メインシリーズとの差別化が図られています。

この切り口は、『デビルサマナー ソウルハッカーズ』(1997年)、『ソウルハッカーズ2』(2022年)と受け継がれていきますが、この2作品の間に展開したのが、『デビルサマナー 葛葉ライドウ』シリーズです。

メインシリーズや関連作の多くは、現代や近未来を舞台としたものが多い一方、『デビルサマナー 葛葉ライドウ』は時代は大正。そして、帝都の平和を守護するデビルサマナーの活躍を、ターン制ではなくアクションRPGとして描きました。

悪魔や天使を「仲魔」にしてパーティに加え、使役する……という『真・女神転生』の根幹をアクションゲームに落とし込み、仲魔と肩を並べて戦う実感を強く味わえる作品は、かなり稀有と言っていいでしょう。

この意欲的な試みの1歩目となった『デビルサマナー 葛葉ライドウ対超力兵団』は、バトルにおいて粗削りな面もありました。その経験を元に、『デビルサマナー 葛葉ライドウ対アバドン王』ではバトルがブラッシュアップされ、多くのファンを引き付ける1作として名を馳せます。

『真・女神転生』関連作でも独自力の強いシリーズとして確立しましたが、『デビルサマナー 葛葉ライドウ』シリーズの展開はこの2作品で一区切りを迎え、長く動きがないままでした。

しかし、『デビルサマナー 葛葉ライドウ対アバドン王』発売から数えて17年の月日が経った2025年6月19日、『デビルサマナー 葛葉ライドウ対超力兵団』をリマスター化した『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』がリリースされました。

リマスターではありますが、その改善点・変更点は数えきれないほど。特にバトルシステムは、『デビルサマナー 葛葉ライドウ対アバドン王』をベースに改良しているため、 2006年から数えて19年越しの要望が叶う形となっています。

『真・女神転生』のテイストを取り込みながら、数々の戦いにアクションバトルで挑む。『デビルサマナー 葛葉ライドウ』シリーズならではの楽しさは、この令和においても健在です。



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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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