『Fate/EXTRA Record』コスト「0」カードの戦略性が楽しい! サーヴァントの個性も再現するバトルで、名作が新たな復活の狼煙をあげた【TGS2026】

2027年1月28日に発売予定の『Fate/EXTRA Record』をTGS2026で試遊。刷新されたアリーナとデッキ構築型カードバトルを体験しました。セイバーとアーチャーの違いにも注目です。

ゲーム プレイレポート
『Fate/EXTRA Record』コスト「0」カードの戦略性が楽しい! サーヴァントの個性も再現するバトルで、名作が新たな復活の狼煙をあげた【TGS2026】
『Fate/EXTRA Record』コスト「0」カードの戦略性が楽しい! サーヴァントの個性も再現するバトルで、名作が新たな復活の狼煙をあげた【TGS2026】 全 14 枚 拡大写真

2010年に発売された『Fate』シリーズ初のRPG『Fate/EXTRA』をフルリメイクする『Fate/EXTRA Record』が、スイッチ2/スイッチ/PS5/PS4/Steamに向け、2027年1月28日に発売されます。

この発売に先駆け、9月17日~21日にわたって開催される「東京ゲームショウ2026」にて、本作が試遊出展されました。PSP時代のRPGが、どのような形で現代に蘇ったのか。今回の試遊プレイを通じて、その魅力の一端に迫ります。

なお、試遊は1回15分となりますが、今回はメディア向けの試遊だったため、15分×2回の計30分プレイさせていただきました。また、プレイしたハードはPS5となります。なお、記事に使用している画像は提供素材となり、実際のプレイを撮影したものではありません。

■アリーナを歩くだけでも感じられる、大きく変わった『Fate/EXTRA』の世界

本作は、プレイ前にセイバー/アーチャー/キャスターのなかから1騎を選択できます。この仕組みは試遊版でも同様で、この3騎のいずれかを自由に選択できました。

また、チュートリアルから始まるので初めて遊ぶ人にも適した「フロア1」と、少し歯ごたえのあるバトルやステージギミックを体験できる「フロア2」の2種類が用意されています。

早速プレイを始めると、「アリーナ」と呼ばれるダンジョンからスタート。本作はストーリーや設定も魅力的な作品ですが、今回の試遊ではアリーナの探索とバトルがメインとなります。

アリーナに入ってまず実感するのが、一変した景観です。原作のアリーナは、マス目状に区切られたワイヤーフレームのような外観でした。それに対して『Fate/EXTRA Record』では、アリーナそのものの見た目が一変。簡素だった原作とは異なり、景観と呼んでも差し支えないほどの風景が目の前に広がっています。

移動中、主人公はダッシュやジャンプが可能です。ダッシュを使えばスピーディーに移動できるため、広いアリーナを移動する際のストレスも抑えられています。ジャンプはふわっと浮くような感覚で、電脳世界でありながら「月」という舞台に合わせた演出なのかもしれません。

このアリーナではシンボルエンカウント制が採用されており、フィールド上には敵もうろついています。接触すると戦闘へ移行しますが、戦闘前にR2ボタンを押すと先制攻撃を仕掛けることができ、成功すればバトル開始と同時に一定のダメージを与えられます。

敵の位置や動くタイミングによっては、うまく避けて戦闘せずに先へ進むこともできます。いわゆるボス的な存在は別ですが、道中の敵については「戦わない」という手段も選べます。

ちなみに、戦闘に勝利すると、経験値とゲーム内通貨を獲得できます。経験値を稼いでレベルアップすれば、サーヴァントのHPやマスターのMPが上昇します。また、攻撃や防御といった戦闘面の要素はカードに大きく左右されるため、より強くなるにはカードの強化も重要です。そしてカードを強化するにはゲーム内通貨が必要なので、戦闘による報酬が戦力強化に直結するのは一般的なRPGと同様です。

ただし、他のRPGのように気軽に回復魔法を使えるわけではなく、本作におけるHPの回復手段は限られています。戦闘を重ねるほどHPは減りやすく、そして回復手段が尽きれば、どこかで撤退する必要も出てくるでしょう。

つまり、経験値やお金が欲しいので戦いたくなる一方、長期的に探索するなら被害はできるだけ抑えなければなりません。そして、敵を避けて進めばダメージは抑えられますが、そのぶんレベルアップやカード強化の機会も遠のいてしまいます。

この図式自体はRPGに共通する要素のひとつですが、一般的な作品では、あまり意識しなくても継続的に戦闘しやすいバランスになっていることが多めです。一方、本作の場合は、回復手段の少なさに加えて、カードの使い方によって結果が変わりやすいため、戦闘をするか否か、そしてどこまで戦い続けるか、その判断が常にちらつき、「もっといい手はないか」と考える原動力になっています。

■原作の“じゃんけん”から大きく変化した戦闘システム

戦闘の頻度はプレイヤー次第で左右できますが、戦闘のすべてを避けるわけにはいきません。そして、原作をリメイクした『Fate/EXTRA Record』がシステム面でもっとも大きく変わった点といえば、この戦闘そのものにほかなりません。

原作では、三すくみの相性によって相手の行動を制する、いわば「じゃんけん」に近い仕組みが採用されていました。しかし、本作の戦闘は「デッキ構築型コマンドカードバトル」に一新され、契約するサーヴァントによって見た目や性能が異なるカードを組み合わせ、臨機応変に戦うシステムとなりました。

戦闘が始まるとデッキからカードが配られ、このカードがターン制RPGにおける「コマンド」の役割を果たします。手札のカードを選択することで、サーヴァントがカードに応じたアクションを繰り出す──という仕組みです。

1ターンの間に使用できるカードの数には、一定の制限があります。カードにはそれぞれコストが設定されており、行動力を示す「AP」の範囲内で自由に使えます。今回の試遊ではAPが「3」だったため、コスト「1」のカードなら最大3枚を使用できます。あるいは、コスト「2」と「1」のカードを1枚ずつ使うといった組み合わせも可能です。

カードの種類を大きく分けると、敵を攻撃するアタック系、防御を固めるガード系、そして間接的に戦闘を有利に運ぶサポート系の3種類。アタックばかり使えば与えるダメージは大きくなりますが、そのぶんガードが甘くなり、被ダメージも増えます。

かといってガードばかりでは、敵から攻撃を受ける回数が増え、結果的に被ダメージがかさんでしまう可能性があります。どの場面でどのカードを使うのか。状況に応じて適切な行動を見極めることが、プレイヤーの腕の見せ所です。

また、毎回同じカードが配られるわけではありません。そのため、手札の配分に合わせて、その都度立ち回りを考える必要があります。今回プレイした例では、フロア1の初戦は攻撃一辺倒で1ターンキルを決め、快勝できました。しかし2戦目では思ったような手札が揃わず、数ターンをかけて対処することになりました。

つまり、最適解は手札と局面次第で流動的に変わるため、「これをやれば常に正解」とはならず、臨機応変な対応が求められます。ほかのRPGと比べると、1ターンごとの思考が重めで、カロリーはやや高めかもしれません。

しかし、ターンごとに戦略を立てる行為を面倒には感じません。むしろ、どのようにカードを組み合わせるか、その思考に没頭する行為を楽しんでいました。

敵に与えるダメージはカードに記載されているため、結果を予測しやすく、戦略も立てやすくなっています。また、カード同士のシナジーも分かりやすく示されており、「戦略を立てる前に必要な情報を集める」という労力が少なく、カードをどう使うかという思考に集中しやすかったことが、負担を感じなかった一因かもしれません。

もちろん、今回はあくまで試遊の範囲です。製品版を長期的にプレイすれば、この印象が変わる可能性もあります。それでも今回の試遊では、戦闘中に中だるみを感じた瞬間はありませんでした。



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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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